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第5回 通信制高校からベンチャー企業に就職

高卒就職者のその後を追うことで、進路指導の現場に多角的な見方を提供する本連載。今回は、通信制高校から不動産ベンチャー企業に就職した男性を取り上げる。

高3の12月から始めた就職活動

「中学時代は家出して友達の家にいるなど、ほとんど学校には行きませんでした。」
事業用不動産管理サービス業のイデアル(東京都新宿区)に勤める片桐快斗さん(22歳)はそう中学時代を振り返る。中学3年生になり、父親の言葉に目が覚めた。
「やることはやれよ。」

高校だけは卒業したほうがいいと感じたが、進路を選べる状況になかった。
インターネットで検索し、「ここなら自分でも入れそうだ」と見つけたのが通信制の代々木高等学校(東京都渋谷区)だった。パンチパーマにジャージ姿で面接に臨み、その日に入学を認められた。主に不登校などの中途退学者の受け皿になっている通信制高校では、片桐さんのように中学から直接入学してくるタイプは珍しい。
「いじめなど人間関係のトラブルで途中から入学してくる生徒が多かった。自分のようなやんちゃ系は全体の4割くらいだった。」

単位制の通信制高校では全日制高校に比べて学校に拘束される時間も短く、その分、アルバイトにも精を出した。居酒屋のホールスタッフや引越作業員のアルバイトで、多いときで月収20万円ほどを稼いだ。そのうち、実家に3万円を毎月支払っていたという。
「お金をもっている分、遊ぶ範囲も広がって、湘南の海に遊びに行ったり、とにかく高校時代は遊びに夢中でした。」
それでも、卒業に必要な単位は3年間で取得した。進学はまったく考えていなかったが、高校3年生になっても就職の準備をすぐに始めたわけでもなかった。
「ギリギリまで遊びたかった。先生に就職活動について聞かれても、『自分で見つけますから』と言っていました。」

そんな片桐さんがようやく就職活動を始めたのは12月。高校生の就職活動がすでに終わった時期だ。
校長先生に「今から就活したい。面接の仕方を教えてください。」と頼み、求人は学校のスタッフに探してもらった。希望は不動産や宝石など「単価が高い商材を扱う営業の仕事」。そうして学校のスタッフから紹介されたのが現在勤めるイデアルだった。
アポイントを取り、会社見学をし、面接を受けたのはすでに1月。偶然にも社長と地元が同じで話も弾み、採用された。

全日制高校に比べ、進路未決定者が多い通信制高校。学校基本調査(平成29年度)で大学等進学者の割合を見ると、全日制・定時制が約55%なのに対し、通信制は約18%と大きな開きがある。しかし、就職者は通信制が約20%と、全日制・定時制の約18%を上回っている。通信制では全日制に比べて個々の対応が求められる場面も多いだろうが、現場のサポートで確かな就職実績も出ている。

売上の10%が基本給に加算

2014年4月、片桐さんと同じ高卒新卒者1名と、大卒新卒者4名の計6名で入社した。学歴に区別はなく、片桐さんも一営業マンとして社会人生活をスタートさせた。
仕事は、主に店舗を探すコンビニエンスストアなどの事業者に事業用不動産を紹介するなど、事業用不動産の管理サービスだ。
片桐さんは「やんちゃしてきた分、社交力などはあったと思う。」と自己分析するが、入社1年目にトップセールスを記録したという。
給料は基本給に売上の10%がインセンティブとして加算される仕組みで、早くから新卒高卒者の収入を大きく上回る金額を稼いだ。

仕事はコンサルティングの要素が強い。仕事のポイントを尋ねると、「営業はとにかく歩くこと。例えば街を歩いて老人がたくさんいる地域だと知れば、介護施設のニーズがあるだろうなどと、歩いて気づくことはたくさんあります。」
しかし、ニーズがあっても、そこに紹介できる物件がなければ仕方がない。そこも「足で稼ぐ」と片桐さんはいう。
「入社1年目のクリスマスに、横浜の一等地にあるビルのオーナーから連絡がありました。『片桐君、空いたよ。』って。最初に会ったときは名刺も受け取ってもらえなかったが、30回以上通った甲斐もあり、自分に任せてくれたのです。自分にとっては何よりものクリスマスプレゼントになりました。」

経験に加え、成功体験が自信になり、今ではイデアルを代表する営業マンになった片桐さん。就職を希望する高校生に向けてメッセージを求めると、こう話した。
「なんとなく大学に行くぐらいなら、絶対に就職したほうがいい。4年間は長い。今だから言えることかもしれないけど、その間に多くのことを経験し、お金も稼いで、大きな差ができる。高卒就職はチャンスと言いたい。」

片桐さんはイデアルの高卒新卒採用の一期生。イデアルは急成長中の不動産ベンチャーで、積極的な高卒採用を続ける。今年は5名の高卒新卒者が入社してくるという。

Profile

片桐快斗さん(22歳)

仕事で成果をあげ、収入も同世代の大卒者平均を上回る。飲み会で知り合った2歳年上の彼女と結婚したいと話す。

出身校/代々木高等学院
出身地/埼玉県八潮市
居住地/東京都渋谷区
家族構成/独身
住まい/賃貸(1K/家賃9万6千円)
職業/営業職
年収/約500万円
経歴/通信制高校を卒業後、事業用不動産管理サービス業のイデアルに入社。営業マンとして活躍している。

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